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滑舌義歯(発音)

電話で「何を話しているのかよく分からないと言われる」という悩みをよく聞きます。
発音がよい義歯を作る要点は?

歯擦音

噛んだときの上下の前歯の位置関係

入れ歯で難しい発音は、「Sh」や「Th」の発音です。
「シュシュポッポ」や「札幌市長選挙」などがうまく発音できない人がいます。
「Sh」や「Th」は歯擦音とよばれます。
これらの音を発音するときは、下顎が前下方に出ます。
このときに、上下の前歯にできる隙間が大きすぎても、小さすぎても歯擦音はうまく発音できません。

歯擦音を発音したときの上下の前歯の位置関係

上下の歯が最も接近しているけれども、ごく小さい隙間があることによって、この隙間から空気を吐き出すことによって、歯擦音の発音が可能になります。
隙間が大きすぎると、舌でこの隙間を埋めて発音しようとします。
この結果、舌で入れ歯を動かし入れ歯が動きやすくなります。
逆に、隙間が足りないときは上下の前歯が衝突し、入れ歯が動きやすくなります。
英語で、この隙間がうまく確保できた上下の顎の位置関係のことを、most closest position (MCP)といいます。

舌房

舌房

滑舌という言葉がありますが、文字通り舌の滑りがよいことをいいます。
滑舌をよくするには、舌の動くスペース(舌房)を確保することです。
舌房は歯があったときと同じスペースを確保するのが理想的です。
医歯薬出版刊「歯界展望」115巻4号からコピー改編